データサルベージメモ(無保証)

この夏、いろいろなディスク障害の発生したマシンの面倒をみて、データサルベージのノウハウがたまったのでメモ。

  • 障害が発生した HDD に対していきなり復旧処理をせず、まずは dd などのセクタレベルでコピー出来るツールを使って、新しい HDD にクローンを作成してから、そのクローンに対して復旧処理を行うこと。これなら障害ドライブの傷を広げなくて済むし、万が一復旧にしくってもまたクローンを作り直して何度でもリトライ出来る。

KNOPPIX の例:

  • "knoppix 2 noswap" で run level 2 のコンソールモードで起動。スワップも切る。
  • 障害ディスクの傷を広げないよう、hdparm で DMA モードにせず低速の PIO モードで。
  • "dd if=/dev/hda of=/dev/hdb conv=sync,noerr" でマターリコピー。
  • HDD から異音(『カチカチ』とか『カタンカタン』といったクリック音)がして認識がうまくいかない場合、とりあえず冷蔵庫で一昼夜 HDD ごと冷やすのも手。これて一時的に認識するようになるかもしれない。Quantum Fireball シリーズはこのテの障害が多く、コントローラ基盤が生きていれば冷やすことで問題なく動くようになる。
  • Windows2000/XP でブート中にブルースクリーンで止まるようなディスク障害の場合、この dd のコピー作業だけで復旧するケースも。システムファイルの破損程度は自己修復してくれる。念のため CHKDSK を。あとは回復コンソールを試してみるのも良い。
  • もはや起動すらしないディスク障害であれば、そのまま Windows が起動する他のマシンを用意して、必要なデータだけ取り出す。3.5 インチドライブ用の USB2.0/IEEE1394 の外付けケースが重宝する。
  • ファイル構造やディレクトリ構造を保持している領域(NTFS の MFT とか)だけが壊れている場合は、まず CHKDSK /R で修復を試みて、ダメなら FINALDATA 特別復元版が有効。
  • 一度障害の発生した HDD は障害の程度にかかわらず絶対に再利用しない。個人情報保護法の観点からハンマー等で盛大にぶっ叩いて物理破壊してから粗大ゴミへ。ストレス解消にもなる。